おさじさん

おさじさん
 
松谷みよ子 あかちゃんの本 東光寺啓 え
初版:1969.8.31
 
小さい頃、一番大好きだった絵本。
おさじさんが運ぶおかゆの絵を見るのが大好きだった。
 
「あれ あれ いいにおい」
「おいしい においは どこだ」
 
と言って、おさじさんはとことこ歩いていく。
 
「とろとろ にえた
たまごいりの おかゆ」
 
可愛いうさぎのぼうやが食べている、
黄色い、炒りたまごのようなおかゆ。
本当においしそうで、見ているだけで幸せな気持ちになった。
 
母は「おさじさん」とは言わずに「スプーン」と言っていたと思う。
祖母は「おさじ」と言っていた。
 
祖母の家のスプーンやフォークは白っぽい金属だった。
丸っこいカタチは好きだったが、ちょっと重かった。
 
それが銀器だと知ったのはずいぶん後のこと。
 
「銀の匙」(中勘助)を読んだ時、
「おばあちゃんちのスプーンは銀だったなぁ」
と思ったから、銀器だと知ったのは中学生くらいだったのか。
 
「銀の匙」に登場する匙は小匙。
 
銀の匙

 
「舶来の粉煙草でも入っていたらしい」「コルク質の木」でできた、
「ふたをするとき ぱん とふっくらした音のする」小箱の中に
「子安貝や椿の実」と一緒に入っていた銀の匙。
 
そんな匙が欲しくなって探したことがあったけれど、
イメージに合う匙は見つからなかった。
 
もう一度探して見ようかな。
 

 
 
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